太陽光パネルについて、深く理解したことがありますか?
何が行われているのか、どのような特性を持つエネルギー源なのか、可視化すると意外と面白いですよ。
太陽光パネルは、実は排出物を一切発生せずにエネルギーを生み出しています。
排ガスやCO2、使用済みの核燃料など問題になる廃棄物を作り出すことはありません。
加えて、構造がシンプルなため故障が少なく、環境に優しくクリーンなエネルギー源として
イメージが定着しています。
そこで、今回は、太陽光パネルの原理や生成方法、さらに自作の方法までを詳細に解説します。
【太陽光パネルの原理って?】
太陽光パネルとは、太陽エネルギーを利用して電力を生み出すためのパネル型の設備を指します。
「太陽電池パネル」や「太陽電池板」、「太陽電池モジュール」とも呼ばれます。
太陽光パネルの設計には数多くの小さな太陽電池が連結されていて、これぞれの最小単位を「セル」、
それをつなげたものを「パネル」と呼びます。
セルはシリコンなどの半導体で作られ、太陽光があたると、その光エネルギーが電気エネルギーに変換されます。
【太陽電池はどうやって発電するの?】
シリコン太陽電池は電力を蓄積する装置ではなく、光エネルギーを直接電力に変換する発電装置です。
その仕組みとしては、異なる性質を持つ2つの半導体、n型とp型が積層され、これらが導電線で接続されています。
光が半導体にあたると、それぞれの合成体からマイナスの電子とプラスの「正孔」が発生し、
電子が正の方向に移動して電流となります。
これが乾電池と同じ原理で、太陽電池が発電するしくみです。
【クリーンエネルギーという考え方】
太陽光パネルからの発電では、燃料を必要としないため排気ガスやCO2、使用済み核燃料のような廃物は生まれません。
そのシンプルな仕組みは効率的で高耐久性を持ち、環境にやさしいクリーンエネルギー源として
全面的に支持されています。
【ソーラーパネルって紫外線に弱いの?】
太陽光パネルは太陽光を吸収するための装置ですが、紫外線や他の光とはどのような関係があるのでしょうか。
事実、紫外線は太陽光パネルが苦手とする存在です。
これはパネルの素材であるシリコンが化学反応を引き起こし、結果としてパネルが劣化してしまうからです。
さらに赤外線も太陽光パネルが弱く、赤外線は電子レンジの温熱と同様にパネルの分子を振動させて
熱を生み出します。
これが原因で、太陽光が最も強い夏季の真昼の時期にはパネルは過度に熱を持ち、発電効率が低下します。
【ソーラーパネルがどの光を吸収できるのか】
地球に降り注ぐ太陽光は波長により紫外線、可視光、赤外線という3つのカテゴリーに分けられます。
全体の内で可視光と赤外線が90%を占めており、太陽光パネルは主に可視光の部分を発電に役立てます。
【ソーラーパネルの原理が分かれば自作できる】
クリーンエネルギーとしての太陽光パネルは屋上や空き地への大規模な設置だけでなく、
その原理に基づくためハンディな利用も可能です。
庭やバルコニーの個人発電、非常時の電源確保など、シンプルな設計と簡単な移動性からキャンプや遠くの
駐車場での防犯ライト、電気の届かない畑でのポンプや電気柵利用など様々な場面で活躍します。
引き込み電源の費用は掛からず、利用目的に応じて設計することも可能です。
自作による太陽エネルギーパネルの作り方
自作の太陽エネルギーパネルを作成する際に準備するべきものは以下の通りです。
・100W程度の性能を持つ太陽発電パネル
・電力を蓄積するバッテリー
・バッテリーに発電した電力を注入するチャージコントローラー
・電気を扱うときの保護用具としての電気ペンチや絶縁手袋
・各装置をつなぐケーブル
・電力の状態を把握する電圧計
これらの一式がセットになったDIYキットも市販されているため、手間を省きたい方にはぴったりです。
自作太陽エネルギーパネルの製作の流れ
ここでは、具体的な製作手順を説明します。
1.パネルを設置する場所と台をしっかり固定します。
風で飛ばされないように、ワイヤーでしっかりと固定することが推奨されます。
2.次に、ケーブルをチャージコントローラーとバッテリーの端子に接続します。
3.バッテリーとインバーターをつなぎます。
4.インバーターの裏側の端子と、電気装置用絶縁ケーブルを接続します。このケーブルはチャージコントローラーがつながる電気装置用絶縁ケーブルの上に取り付けます。
5.インバーターの設置が終わったら、パネルの裏にあるケーブルと延長ケーブルをしっかりとつなぎます。
6.パネルとチャージコントローラーを接続し、パネルを太陽に向けます。
7.チャージコントローラーの「SUN」ランプが点灯したら、設置完了です。
念のため電子計で最終確認をしましょう。
以上の手順はあくまで参考で、順番を間違えると問題が生じる可能性があるため、
混乱せずに冷静に作業することが大切です。
また、美観を保つためにチャージコントローラーやインバーター、
バッテリーはコンテナボックスなどに収納すると良いでしょう。
防水仕様でない場合はシーリングしておくと、雨天時でも安心して使用できます。
太陽エネルギーパネルの自作は一見難しそうに思えますが、手順を順に進めていけば誰でも簡単に
作製することが可能です。
ただし、感電ケガには十分警戒しましょう。
自作太陽エネルギーパネルの作り方で注意すべき点
30V以上の電圧を扱う場合には、
電気工事士の資格が必要となることがあります。
1枚の100Wパネルは最大18Vの電圧となるため、200Wパネルを使用すると電圧規制を超える可能性があります。
資格を持っていない場合は、パネルは100W~150W程度に抑えるのが望ましいです。
最後に、ソーラーパネルは半導体間の電極差で発電する原理を基にしており、
安全かつエコフレンドリーなエネルギー源です。
製造も簡単で、誰でも自ら作ることができます。
難しいイメージがありますが、これは実際には簡単な原理に基づいた身近な発電システムです。
ぜひ、あなたも自宅でソーラーパネルを導入してみてください。