節分の日、なぜ「鬼」が主役? 心の闇を反映する色の秘密

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節分の日に、「鬼」はどうして欠かせない存在なのでしょうか。

鬼の起源はいったいどこにあるのでしょう。

そして、なぜ鬼は赤や青で表されることが多いのでしょうか。

私たちの内面に潜む「心の鬼」とは何を意味するのでしょうか。

これらの疑問に答えを出していきましょう。

鬼の役割、色が持つ心理的な意味、節分の歴史的な背景などを、わかりやすくご説明します。

節分の日、鬼はどのようにしてやってくるの?

毎年2月3日は節分として親しまれています。
(※令和3年の2021年は例外的に2月2日でした)

節分といえば、家族が集まって、鬼のお面をつけた人に向かって豆を投げる、そのにぎやかな情景が思い浮かびます。

子供たちは楽しそうに豆をまき、親は楽しそうに逃げ回るのです。

しかし、大人になると、ふと「節分にはなぜ鬼が出るんだろう?」と考えることがあります。

節分の意味とは何か?

「節分」とは、季節の変わり目、つまり季節を分ける日のことを指します。

元々は四季のそれぞれの始まりに節分があり、「せち分かれ」と呼ばれていました。

これは立春、立夏、立秋、立冬の前日をさしていました。

しかし、立春を新年の始まりとする文化が生まれたことから、春の節分だけが特別な意味を持つようになりました。

立春の前日、現在の節分は、新年を迎える準備の日とされています。

節分に鬼が登場する理由は?

節分に鬼が登場するようになったのは、平安時代までさかのぼります。

季節の変わり目には邪気が生まれやすいとされ、不可解な出来事を「鬼のしわざ」と考えられていました。

これは中国の思想の影響を受けたもので、宮中では大晦日に「追儺(ついな)」や「儺やらい」という儀式が行われていました。

これらの儀式は、悪の象徴である「鬼」を追い払い、邪気を清めるためのもので、やがて民間にも広まり、節分の「鬼払い」の風習へと発展しました。

鬼の起源とは何か

先に述べたように、平安時代の宮中で行われていた「追儺」は、もともと中国の風習でした。

「鬼」とは、目には見えないが力を持つ、恐れられる存在で、災いをもたらすとされていました。

その語源は「隠(おぬ)」という言葉で、「形のない、この世のものではない」という意味が込められています。

初めは抽象的な「邪気」を払うことから始まり、次第に具体的な形の「鬼」のイメージに変わっていき、「鬼=災害をもたらす象徴」として定着していったのです。

節分の伝統と色の意味

節分の時期が近づくと、私たちはカラフルな鬼の存在に思いをはせます。

私が想像する鬼は、ある有名な絵本の影響も受けて、鮮やかな赤や青の肌を持ち、角があり、虎柄の衣をまとい、手にはとげのある金棒を持っています。

しかし、目に見えない鬼がなぜこれらの色を持っているのでしょうか。

節分の鬼、その多彩な顔

節分では赤い鬼がよく知られていますが、実は鬼には5つの異なる顔があるのです。

節分の鬼は赤、青、黄、緑、黒の5色で表され、これらは人の心の中に潜む鬼を象徴しています。

この色分けは、あるヒーローチームを連想させますが、実際には仏教の「五蓋」という教えに基づいています。

五蓋とは?

五蓋とは、瞑想中に障害となる5つの精神的な障壁のことです。

これらは「蓋」と呼ばれ、心の平穏を乱すものとされています。

つまり、人々が持つネガティブな感情を意味しています。

五蓋を持って生まれた人間は、それを克服することで心の平和を得られるとされています。

そして、これらの五蓋が節分のカラフルな鬼の形で表現されているのです。

心に宿る鬼の色とは?

鬼の5色は、人間の煩悩に対応しています。

・赤鬼は、貪欲を表し、すべての悪の象徴です。
・青鬼は、怒りを表し、悪意や憎しみの感情です。
・緑鬼は、怠惰を表し、疲れや眠気、健康への無関心を示します。
・黒鬼は、疑念を表し、疑い深い心境です。
・黄鬼は、執着を表し、心の動揺や後悔、自己中心的な思考です。

地域によっては3色の鬼もいますが、赤鬼はどこにでもいます。

赤鬼に豆を投げることは、内面の悪を払うとされています。

節分とはのまとめ

節分は、古くから続く日本の風習で、邪気払いの日とされています。

「鬼=悪」とされ、鬼退治は災害を除去する行為として行われます。

五色の鬼は五蓋に対応しており、節分にこれらの悪を払って新年を迎える意味があります。

鬼の起源や色には深い意味があり、節分は外の鬼だけでなく、私たちの内面に潜む鬼と向き合う機会を与えてくれます。

恵方巻にシフトする動きもありますが、伝統行事である「鬼は外、福は内」と豆をまく行為の重要性を忘れてはなりません。

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